行事報告

【報告】アドラー心理学講演会「よい人間関係とは」

 【報告】アドラー心理学講演会「よい人間関係とは」 講師:野田 俊作氏

 

先日、七飯町文化センターにて、日本アドラー心理学会第1回北海道地方会が開催されました。前半はアドラー心理学会初代会長の野田俊作氏をお招きし「よい人間関係とは」について講演していただきました。

今回はアドラー心理学会会員・非会員合せて74名の参加がありましたが、講演では子育ての工夫の具体例やアドラー心理学の理論を板書で説明してくださり、参加者からはとても分りやすいとの感想が聞かれました。

お話の一部をご紹介します。よい人間関係を築くためのポイントは他者との「競合」ではなく「協力」することとアドラー心理学では考えられています。競合とは相手を「裁く」ことです。日々の中で相手を競合し裁くことをやめ、その代わりに「協力」をひとつでも増やしていくことが大切だということです。

 

後半はアドラー心理学会会員のみで「他者を勇気づけて生きる」をテーマにワークショップが行われました。隣同士がペアになり最近の「ちょっと困ったこと」を話し合いました。その後はグループでの全体シェアリングを行い、グループ内で一例、取り上げる事例を選びます。その事例を記録用紙に書き落として、そのエピソードの中の「事実」と「意見」を分ける作業などをしました。

その作業の結果、人の思い込による「意見」が沢山見えて来ました。普段から人は「意見」をあたかも「事実」のように話すことがあります。これを整理することで筋道がすっと通り、思いこみの世界から一歩引いて見ること出来るようになりました。

 また、パーソナルストレンクスと言われる「その人の強み」を見つけ出す作業もしました。事例の登場人物のみならず、時間・場所にですらパーソナルストレンクスは存在しました。グループでの作業はとても充実したものでした。自分では思いつかないようなパーソナルストレンクスをあげるメンバーがいます。色々な経験・考えを持つ者が集まることで、今までにない気づきを得ることが出来ました。

 最後に今後の地方会の抱負などについて話がありました。奈良から参加してくださった方は近畿地方会の20周年を迎えた話をしてくださいました。そして、「20年後、20回目の北海道地方会の時に『私は第1回目から北海道地方会に参加しているのよ。』と言えるようになりたいです。これからも頑張って行きましょう」という言葉をいただきました。忙しさの中、あっという間に迎えた記念すべき第一回の北海道地方会ですが、数年後、きっと、この日のことを思い出し感慨深く感じるのだろうと思います。地方会を成功させることが出来たのも参加・協力してくださった皆様のおかげです。この場をお借りしてお礼申し上げます。また、第2回、第3回と再びお会い出来ることを楽しみにしております。

 

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